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問診票デジタル化の流れ

2019年6月14日 at 6:07 PM

診療所では、これまで電子カルテの普及が着実に進んできました。電子カルテは診療所の業務効率化やペーパーレス化の中心的な役割を担っているといえるでしょう。しかし、これほど電子カルテが普及しても、診療所の業務にはなぜか相変わらず紙が残っているのではないでしょうか。その一つが「問診票」です。今回は問診票のデジタル化を取り上げます。

問診票の意義

問診票は、患者さんがスムーズに診療を受けられるよう、「受診目的」や「主たる訴え」などを自己申告してもらう用紙です。また、患者さんが受診に至った背景として、既往歴や薬歴、家族歴、他院の受診歴、妊娠の有無などを確認する目的にも使われます。問診票は、患者さんと医療機関をつなぐお得意様シートといえるでしょう。問診票をしっかりとることで、診察がスムーズに進むようになり、診察時間短縮にもつながります。また、リスク管理の意味でも大切な役割を担っています。

問診票の管理とデジタル化

紙カルテのころは、問診票をカルテに直接貼って管理していたため、特段管理上の問題はありませんでした。しかし、電子カルテになり紙カルテがなくなっても、なぜか問診票が紙のまま残ってしまいました。それどころか、紙の問診票の内容を電子カルテに転記するという作業が新たに生まれたのです。

診療所では、患者さんが記載した紙の問診票を、受付スタッフが一生懸命電子カルテに打ち込んでいるシーンをよく見かけます。読めない字があったり記入漏れがあったりすると、再度確認が必要になることも多く、しかも人間ですから転記ミスもあり得ます。この業務を手間と感じているスタッフも多くいるでしょう。問診票もデジタルで運用した方が効率的と考えるのは当然の流れです。

問診システムと電子カルテをつなぐことで、自動的に電子カルテに転記が行えるようになります。診療所の受付スタッフは、デジタル機器を操作できない患者さんのみ対応すればよいので、作業が大幅に効率化されます。

問診票デジタル化のさらなるメリット

近年、インターネットの普及が進み、多くの人がスマートフォンやタブレット持つようになりました。見方を変えれば、これは患者さんが入力端末を持ち歩くようになったと考えることができます。そこに目を付けたシステム会社が、「タブレット問診票」や「Web問診」という、新たなシステムを生み出したのです。こういったシステムが生まれる背景として、問診票のデジタル化には「患者様に記入いただいた問診票を電子カルテに転記しなくてすむ」以外にも、以下のようなメリットがあると考えられています。

  • 患者さんの対応がスピードアップする
  • より詳細な内容が記入可能になる
  • 受診する診療科や疾患名を事前に類推できるようになる

一つずつ詳細に見ていきましょう。

患者さんの対応がスピードアップする

問診票をホームページとリンクすれば、事前に患者様がご自身でオンラインから入力できるようになります。そうすると、検査が必要か、注射や点滴が必要か、隔離する必要があるかなど事前の判断ができ、スムーズな診療が可能になります。来院する患者さんの状態が事前に分かることは大きな効果といえるでしょう。

より詳細な内容が記載可能になる

これまで紙の問診票では、「あまり多くの情報を書いてもらうことを患者さんに強いるのは心苦しい」という考えと管理上の問題から、A4用紙1枚におさめるのが一般的でした。しかし、デジタルはそのような制限がなくなります。質問内容を枝分かれさせることも簡単ですから、最初は「総合問診票」ではじめ、そこから「花粉症」「頭痛」「めまい」「生活習慣病」といった専門の問診票に分岐し、より深く詳しい情報をとることも可能になります。

受診する診療科や疾患名を事前に類推できるようになる

問診票の内容を統計処理したりAIを活用したりすれば、受診すべき診療科や予期される疾患がある程度類推可能になります。患者さんにとっても診療所にとっても、受診すべき診療科のミスマッチは避けたいことですので、この分野は問診票の新たな活用シーンとして今後進展することが予想されます。

このように、患者さんと医療機関のコミュニケーションチャネルとして、そして診療科ミスマッチの防止策として、問診票のデジタル化は様々なシーンで活用できます。是非、今後普及して欲しいシステムのひとつです。

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