THE 3Bees POST



スマホと待ち時間と集患の関係

2018年10月23日 at 12:47 PM

スマホと待ち時間と集患の関係

誰もがスマホを操り、インターネットを活用する時代。様々なサービスが世に広まり便利になった半面、時間にシビアになったように感じます。とくに若い世代は、スマホにどっぷり浸かる生活をし、最も早く、安く、効率的なものを探すといった意識が強くなっているのではないでしょうか。本稿では、そういった患者様の意識の変化が、クリニックの経営にどういった影響を与えるのかを考えます。

インターネットの普及は時間への意識改革をもたらした

インターネットはスマホの普及で一機に身近になりました。現在はパソコンよりスマホでインターネットを利用する比率が高まっています。日々、スマホを用いて電車の乗り換えを調べ、地図アプリで目的地へのルートを調べることで、最も早く効率的に目的地へ到着する方法が、簡単に導き出せるようになりました。最近は、駅の時刻表を見ている人や、地図を広げている人はほとんど見かけなくなりましたね。

インターネットの普及は、私たちの生活に「利便性」だけでなく「時間に対する意識改革」をもたらしたのではないでしょうか。簡単に言えば、社会全体が「せっかち」になったように感じます。そんな社会に生活している現代人は、昔ほど待ち時間に寛容ではなくなりました。言い換えれば、待つ力、忍耐力が減少しているようです。待つことができるのは人気のテーマパークや話題のレストランくらいで、希少性が強い場合しか混雑を受け入れてくれない時代となりました。

サービス、価格が一緒であれば待ち時間が短い医療機関を選ぶ

 医療の世界でも、この「時間に対する意識改革」は確実に起きつつあります。インターネットに依存しているせっかちな現代人、とくに若年層は、医療のサービスレベルが均一で、価格が同じならば、待ち時間の少ないクリニックを選ぶというのが時代の流れでしょう。診療予約システムの急速な普及も、そのような背景が少なからず影響しています。診療予約システムを導入して、予約時間通りに診てくれるクリニックは、「あのクリニックは時間通りに診てくれる」「あのクリニックは待ち時間が少ない」と口コミが広がり、人気を得ることができるのです。この流れは、すでに競争が激化している都心部を中心に起きています。

 「患者さんの待ち時間」と「患者さんを集めること(集患)」は一見関係性がないように考えがちです。「患者さんが多く混雑していることが待ち時間の原因だ」と考えているクリニックにとっては、これ以上患者さんを集める必要がないためです。混んでいるクリニックは、集患を重要視しないのです。患者さんが多いから、待ち時間が長くなるのはやむを得ないと思っている方もいらっしゃるかもしれません。

 しかしながら、待ち時間は確実にマイナスの集患となっています。知らず知らずのうちに、待ち時間の長いクリニックは、混雑を嫌う患者さんや、新規の患者さんを失っている可能性があるのです。

クリニックも患者さんも一緒に歳を取ります。現在の70代は、10年後80代になるのです。いまの患者さんは、将来自然と通院ができなくなり、いなくなってしまうのです。

待ち時間は患者さんと受付スタッフのストレス

 この慢性的な混雑状態を見過ごしていると、徐々に患者さんのストレスが溜まり、いずれ不満につながります。受付スタッフも患者さんから順番を聞かれたり、待ち時間を聞かれたり、ときには「いつまで待たせるんだ」と暴言を吐かれたり、患者さんの不満の最前線に立っています。受付スタッフはそのせいでストレスが溜まっていき、患者さんの対応にも影響が生じます。そして、地域に新しいクリニックが出現すると、一気に患者さんのシフトが始まります。そうなってはもう遅いのです。

 新規開業のクリニックにとって、周囲に待ち時間の長いクリニックがあるのはチャンスです。もし患者さんを集めようと考えるなら、地域のクリニックの混雑状況を下調査し、「待ち時間ゼロクリニック」を目指せば良いのですから。

 待ち時間が長いクリニックはたくさん存在しています。そのような患者さんの期待と現実のミスマッチを埋めることができれば、患者さんの獲得につながります。つまり、「待ち時間ゼロ」が実現できれば武器になるのです。

診療予約システムにより「待ち時間の平準化」を進める

 待ち時間の原因の一つに「患者さんの来院集中」が挙げられます。そこで、患者さんの来院集中を緩和できれば、待ち時間は減少します。具体的には、混雑する曜日や時間をクリニックが把握して、患者さんに空いている時間帯へ移動を促すことで、患者さんの来院を平準化できるのです。その対策ツールとして、順番予約システムを導入するクリニックも年々増えています。順番予約システムは、ホームページを介して患者さんが混雑状況を把握できるため、来院の平準化につながります。


かつてはインターネットに患者さんが慣れていなかったため、診療予約システムもそれほど普及が進みませんでしたが、現在ではインターネットの一般化やスマホの普及などにより、急速に導入が進んでいます。

^