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新型コロナウイルス対策に交付金を活用する

2020年8月6日 at 8:04 AM

2020年8月現在、新型コロナウイルスが日本全国で猛威を振るっています。一時期は抑え込みに成功したかに思えた感染者数も再拡大しつつあり、診療所においても安心安全な診療提供体制の整備が急務とされています。6月には、国会の第二次補正予算で医療機関での感染拡大防止などの支援のため、交付金(補助金)が成立しました。

新型コロナ再拡大、予断の許さない状況が続く

 5月末、全国で緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルスの感染拡大はいったん収束に向かうように見えました。しかし、7月に入り連日多くの感染者が報告されており、予断を許さない状況が続いています。今後も厳しい状況が続いていくと予想され、第2波、第3波に備えなくてはなりません。

 診療所においては、医療機関でのクラスター発生の報道や外出自粛などの影響で「受診控え」が生じ、大きな患者数減少に見舞われました。日本医師会をはじめ様々な調査で、4月、5月と診療所の業績が大幅に悪化していると報告されています。

 再び患者様に診療所を受診してもらうためには、「安心・安全」な診療体制の構築が必要不可欠です。また、患者様には受診の必要性や、受診を控えた場合のリスクをしっかりと説明する必要があるでしょう。

3密の削減でコロナ対策を

 安心・安全な診療体制を構築するためには、受付・待合室での「3密対策」が必要です。マスクや手洗い、消毒の徹底といった基本的な防護に加えて、IT化と自動化が有効となります。診療所で3密対策に有効と考える施策は、以下のようなものです。

  1. 密閉対策…換気設備の適切な運転、窓や出入り口の開放による積極的な換気
  2. 密集対策…予約システム、Web問診による患者様の院内滞在時間削減
  3. 密接対策…電話・オンライン診療、自動精算機・セルフレジ・キャッシュレス・自動受付機(オンライン資格確認)によるスタッフと患者様の接触低減

コロナ対策に交付金(補助金)を活用する

 ただし、ITシステムへの初期投資では数十万円~数百万円がかかりますし、ランニングコストも月に数万円はかかります。患者数が減少し診療所の収益が悪化している中で、IT投資をするのは厳しいと考える方も多いでしょう。こういった状況を踏まえ、ライフラインとなる医療機関での新型コロナウイルス対策支援のために、交付金(補助金)が用意されました。

 6月の国会で「第二次補正予算」が成立し、「ウイルスとの長期戦を戦い抜くための医療・福祉の提供体制の確保」という項目の中で、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の抜本的拡充として、2兆2,370 億円の予算が組まれています。具体的な内容は、以下の通りです。

医療提供体制の整備等(1兆6,279億円)

  • 重点医療機関(新型コロナウイルス感染症患者専用の病院や病棟を設定する医療機関)への支援
  • 患者と接する医療従事者等への慰労金の支給
  • 救急・周産期・小児医療機関の院内感染防止対策
  • 医療機関・薬局等における感染拡大防止等のための支援 等

介護・福祉分野(6,091億円)

  • 感染症対策を徹底した介護・福祉サービス等の提供をするために必要な経費
  • 介護・障害福祉事業所に勤務し、利用者と接する職員への慰労金の支給
  • 介護・障害福祉サービス利用の再開支援 等

 これらの交付金は、第一次補正予算による措置を含め10/10の国庫負担としており、補助率が100%のため医療機関は負担金なしで活用できます。

交付金の申請方法等

 第二次補正予算で成立した交付金は、都道府県が主体となって申請を受け付け、給付を行っていくことになります。今後は都道府県のホームページ等で申請方法などの公表が順次されていきますが、2020年8月現在、厚生労働省のホームページでは、「医療機関・薬局等における感染拡⼤防⽌等⽀援事業について」という交付金の申請サンプルが示されています。この情報から補助金の概要が分かりますので、簡単にまとめておきます。なお、詳細については各都道府県のホームページ等を参考になさってください。

表 交付金の申請方法等
名称 医療機関・薬局等における感染拡⼤防⽌等⽀援事業について
目的 新型コロナウイルス感染症の感染拡⼤と収束が反復する中で、医療機関・薬局等においては、それぞれの機能・規模に応じた地域における役割分担の下、必要な医療提供を継続することが求められる。医療機関・薬局等において、院内等での感染拡⼤を防ぎながら、地域で求められる医療を提供することができるよう、感染拡⼤防⽌等の⽀援を⾏うことを⽬的とする。
対象医療機関・薬局等 新型コロナウイルス感染症の疑い患者とその他の患者が混在しない動線確保など院内等での感染拡⼤を防ぐための取組を⾏う医療機関・薬局・訪問看護ステーション・助産所
※対象となる医療機関(病院、医科診療所及び⻭科診療所)は保険医療機関、薬局は保険薬局、訪問看護ステーションは指定訪問看護事業者に限る。
対象事業及び上限額
1)対象事業
新型コロナウイルス感染症に対応した感染拡⼤防⽌対策や診療体制確保等に要する費⽤(従前から勤務している者及び通常の医療の提供を⾏う者に係る⼈件費は除く)「新型コロナウイルス感染症を疑う患者受⼊れのための救急・周産期・⼩児医療体制確保事業」の⽀援⾦⽀給事業と重複して補助を受けることはできない。

2)上限額
  • 病院:200万円+5万円×病床数
  • 有床診療所(医科・⻭科):200万円
  • 無床診療所(医科・⻭科):100万円
  • 薬局、訪問看護ステーション、助産所:70万円
給付方法等(検討中)
  • ⽀援⾦の給付については、①医療機関等から都道府県に対して、感染拡⼤防⽌対策や 診療体制確保等に要する⾒込みの費⽤(令和2年4⽉1⽇から令和3年3⽉31⽇)について、概算で給付申請を⾏う、②都道府県から医療機関等に対して、概算払いで⽀援⾦を交付する、③事業実施後に精算(領収書の提出等)することを検討しています。
  • なお、給付申請時に既に事業を完了している医療機関等においては、概算での申請ではなく、実際に事業に要した額で申請して差し⽀えありません。

出典:医療機関・薬局等における感染拡⼤防⽌等⽀援事業について

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